砂漠の足跡を辿る旅

 

 

 

愛し合っている私たちの間を

いきなり隔ててしまった壁は

あまりにも高かった。

 

 


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2020年

特別な1年になるはずだった。

いや、特別ではあった。

思い描いていた“特別”とはかけ離れた

壮絶な1年。

 

そんな1年が終わろうとしている。

 

 

 

 

それぞれの苦しみを抱えながらもみんなと耐え抜き、駆け抜けた、そんな1年を私なりに振り返ってみようと思う。

 

 



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1月9日。

私の胸をこれでもかというほど踊らせたカムバックマップ。

 

色々な考察が飛び交い、日に日に増していく期待と興奮。

 

寝不足を我慢し、毎日待ちわびたティーザーやコンセプトフォト。

 

アルバムが手元に届いたときのトキメキもそう簡単に忘れることはできない。

 

 

「MAP OF THE SOUL:7」

 

 

毎日毎日繰り返し聞いた、私が初めて買ったバンタンのCD。

こんなにもアルバムが愛おしいと感じたのも、もちろん初めてだった。

 


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そして発表されたツアーの日程。

東京がある。あ、グクの誕生日。大阪にこんなに来てくれるの?

夏は暑いから大丈夫かな。

 

当たるかどうかもわからないのにワクワクが止まらなかった。

 


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音楽番組にもたくさん出演したバンタン。

後に私達を苦しめる、忌々しいウイルスにより平穏な日常に少し陰りが見え始めた頃。

 

この時はまだ、誰もがすぐに会えると思っていた。

 

 

 

 

 

 

でも、現実はそんな甘くなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月。ソウルコン中止。

その後、他の公演の日程も見合わせとなった。

 

今回のアルバムは彼らの闇や影の部分がより強く出されたものだった。

泣きながら作った時もある、と記者会見でナムさんが打ち明けてくれた。

 

そんなバンタンの並大抵ではない覚悟と気合いが感じられるアルバムを引っ提げてのワールドツアー。

 

彼らが共有してくれた、

本来ファンは知ることのできない暗い部分を含んだ曲を、直接、世界中に届けることで。

彼らの闇や影にarmyが触れることで。

 

それらは再び彼らに吸収され、彼らをまた1つ成長させるはずだった

 

 

だけど公演ができなくなったことで彼らから吐き出されたそれは

宙に浮いたまま行き場を失ったような気がした。

 

 

コンサートが無くなって一番辛かったのは言うまでもなく7人で、それは私が思った以上に彼らを苦しめ、追い詰めた。

 

 

彼らのインタビューなどでそれを実感するとき、思い出す歌詞がある。

 

 Oh, I can't call ya, I can't hol' ya

ああ 君を呼ぶ事ができない

君を抱きしめる事ができない

 

Oh, I can't

できないんだ

 

And yes you know, yes you know

それを君は わかってるんだね

 

Oh, I can't call ya, I can't touch ya

君を呼ぶ事ができない

君に触れる事ができない

 

Oh, I can't

できないんだ

 

恋愛の曲だと言う人もいるけれど私にはarmyを歌った歌にしか聞こえない。

 

armyという、形のないもの。

触れることも、具体的に思い浮かべることも、ひとりひとりの名前を呼ぶこともできない。

 

そんな漠然とした存在を、コンサートをすることで確かめてきたはず。

歓声が届かない場所で活動する日々。

終わりの見えない変わってしまった生活の中で、ファンを遠く感じてしまっているだろう、と彼らの気持ちを考えるだけで胸が張り裂けそうだった。

 

 

“1日でも早く、コンサートを”

 

私も、バンタンも、他のarmyも。

願いはただ1つだった。

 

 

 

 

 


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そんな願いが届いたのか、

オンラインで開催されたライブ「ON:E」

 

私たちは間違いなく、伝説を目の当たりにした。

彼らの1年。そして7年が詰まったライブだった。

 

息をするのも忘れるような気合いと迫力が画面越しでも痛いほど伝わってきて、圧倒されっぱなしの二日間だった。

 

個性溢れるソロステージに痺れるほどシンクロした7人でのパフォーマンス、メンバーの感動的なメント………

 

紛れもなく世界中が幸せに包まれた、宝物のような瞬間だった。

 

そして何よりも、オンラインとはいえ久しぶりに歓声を彼らの耳に届けることが出来たのは、やはりファンとしても本当に嬉しかった。

 

でもひとつだけ言うとするなら。

今度彼らの涙を見るのは、私たちが直接会って喜びを分かち合った、その瞬間であればいいな、と思う。

 

 

 

 

 

 

 

そんな悔しい思いを沢山してきた1年でも、彼らは沢山の素敵な思い出を作ってくれた。

 

 

 


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4月に行われた初めてのバンバンコン。これが私にとって、とても大きな出来事だった。

過去から現在に至るまでの7人の公演を旅する24時間。

走りきった後の達成感と、頭の先から足の先まで身体中を埋め尽くしたあの幸せな気持ちは多分一生忘れられない。

 

Twitterでは"防弾少年団"がトレンド入り。なんだかとても誇らしかった。

 

 

 


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私がみんなと初めて過ごした6月のフェスタ。

毎日毎日、0時になる瞬間を楽しみにしながら、写真や映像、自作曲まで。沢山の贈り物をもらった。

7周年という大切な年だから本当はもっと沢山色々なことを考えていたのかもしれない。でも、たとえそうだったとしても、7周年を一緒に迎え、お祝い出来たことが一番の幸せだったと思う。

 

8月には世界を熱狂させたDynamiteが世に送り出され、ビルボードを始めとする、昔からの夢をひとつずつ叶えていった7人。心から驚き、喜んで、一番に私たちの名前を呼んでくれる彼らを見る度に好きになって良かったと心から思わせてくれた。

 

11月には7人の優しさと真心だけを詰め込んだ素敵なアルバムで再びカムバック。

日本のテレビにも沢山出てくれた。

ミックステープや自作曲も沢山出してくれた。

彼らにとっても癒やしとなった In the SOOP も誕生した。

 

思い返せば1年の間ずっと目の前には楽しみがあって、いつもあと少しだけ頑張る理由と力をくれていた。

 

 

 

 

コロナさえなければ。

 

 

どうしてもそう思ってしまうけれど、こうしてみるとコロナがあったからこそ共有できた時間が沢山あったことに気づかされる。

 

 

いつだって揺るぎない愛を届け続けてくれた7人。

あなた達がいたから、乗り越えられたことが沢山あった。

 

 

 本当に、本当にありがとう。

 

やっぱり私の好きな人達はすごいや。

 


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24時間後の、00:00。

 

 

辛かった1年の幕がようやく下りる。

年が明けたら、何か変わるだろうか。

 

 

 

今のこの状況が劇的に変わることなんてきっと無い。

 

それでも、来年はみんなに会えますようにと祈りを捧げながらその瞬間を迎えるのだろう。

 

秒針と分針が重なって、世界が少しだけ息を止める時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが幸せになるための、新しい1年が始まる。